羽柴 研吾

新61期 2016年入所。2012年から2016年まで国税不服審判所に出向。
入所後は、企業法務や税法務を業務の中心にしている。2018年に税理士登録。

東町法律事務所に就職する前はどのような仕事をしていましたか
弁護士登録をしてから約3年間、大阪の中規模の法律事務所で、保険業務を中心に幅広く業務に従事していました。その後、任期付公務員として、国税不服審判所の国税審判官に採用され、約4年間、所得税、法人税、相続税、贈与税などの国税に関する審査請求の審理業務に従事しました。
東町法律事務所に就職を決めた理由をお聞かせください
前職では、国税職員、税理士、公認会計士とチーム(合議体)を組んで審理をしていましたが、異なる視点から意見を戦わせ、一つの結論を導いていく過程に楽しみを覚えました。ですから、私が、弁護士が多数在籍している東町法律事務所に関心を持つのは、自然な流れだったように思います。また、採用面接の際に、新たな分野を開拓していく人材を求めていることや、そのような気概を持った弁護士を事務所としてサポートしているとのお話を伺いました。弁護士復職後、国税不服審判所での勤務経験を活かして、租税法の分野に注力していきたいと考えていましたので、その言葉に共感するとともに、この事務所であればこれからも成長できると思い、就職を決めました。
国税不服審判所での勤務経験は、現在の業務に活かされていますか
租税法というと税金の計算をイメージされる方が多いと思います。税金の計算も租税法の一部ではありますが、法律家にとってより重要なのは、その取引等が、難解で複雑な各租税法規の規定する課税要件を満たすかどうかの判断を的確に行えることだと思います。国税不服審判所では、このことを身をもって実感できたと思います。現在は、企業から個人の方まで幅広くご相談を受けておりますが、出向する前に持っていた視点に加えて、「この場合に課税関係はどうなるか。」という新しい視点を持ってご相談に対応することができるようになったと思います。
今後、どのように税務分野を開拓していきたいですか
東町法律事務所は、神戸に本店のある事務所としては数少ない海外展開をしている事務所です。事務所内の国際分野の業務に従事している弁護士から、国際課税に関する相談を受け、議論をすることも少なからずあります。事務所として、より深度あるリーガルサービスを提供するために、国際課税に関する助言も提供できる体制を構築していきたいと考えています。これとは別に、税理士の先生方の税務調査サポートを行うことも考えています。税務調査では、取引の法的性質が問題になることもありますが、どのような証拠からどのような事実が認定できるのかといった判断等は、まさに弁護士の得意とする分野です。私は、税理士登録もしておりますので、関与税理士の先生方と協力しながら税務調査の段階から対応していきたいです。
東町法律事務所に就職・転職を検討されている方へのメッセージをお願いします
東町法律事務所は、90年以上の歴史を持つ法律事務所でありながら、現状にとどまらず、新しい分野を切り開いていこうとするフロンティア精神あふれる事務所だと思います。その意味で、東町法律事務所には、新しい分野にチャレンジする意欲のある司法修習生だけでなく、すでに留学経験や企業・官公庁での職歴をお持ちの方にとっても、その能力や経験をいかんなく発揮していただける環境が整っているのではないかと思います。東町法律事務所に興味をお持ちいただけた方は、まずは話だけでも聞いてくだされば幸いです。